†captivity†(休載)
「こんなに歪んだ性格の美形には会ったことがありません」
「どちらかと言えば貶してるよね?」
「はい」
あたしの言葉に、今度はゴツンと頭を叩かれた。
「痛い!」
「あ?テメーが失礼なこと言うからだろーが」
「失礼の塊が何を言う!」
まったく、こんな人のことを思い出せだなんて、無理だ無理。
いないいない、初めましてです。
「話はそれだけですか?それならあたしは帰ります」
「あー、そうだ。思い出さなかった時の罰だけどなぁ」
結局罰受けるのか!?
あたしは右手で頭を抱えてその先を聞いた。
「お前が俺にキスな」
……はい?
今なんと?
魚?
「また冗談でしょう?海に沈めるとかさっきも言ってたけど。罰ないならないで──」
「いや、これは本人が提案したことだから、本当の罰だからね」
そう言った鬼畜な東先輩は、にっこりと笑った。