†captivity†(休載)
宛もなくとりあえず道を二人並んで歩く。
「さて、ノープランデートですけれども奏多くん」
コクリ。
「奏多くん、どこか行きたいところある?」
ふるふる。
ないの?
「困ったなぁ……どこかしら行かないとデートが成り立たないよ」
困りつつもとりあえず駅へと向かうあたしたち二人。
すると、奏多くんがいきなりパーカーの帽子をガシリと掴んできた。
おぉう、意外と力強いのね、奏多くん。
首締まるわ。
どんなに女子力高くても、やっぱり男の子か。
と、振り向いて奏多くんを見ると、彼はコクコクと頷いていた。
うん?
なにして……あ。
「行きたい場所、あったの?」
コクリ、奏多くんは大きく頷いた。
所変わってショッピングモール。
どうやら奏多くんはお買い物をしたかったらしく、今は雑貨屋さんにいる。
雑貨といえば……なんだろ、男の子って雑貨に何を求める?
食器?
タオル系?