俺がお前の生きる理由。(仮題)
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桐生家に到着すると、再び葵を自室のベッドに寝かす。
まずは秋吉が聴診器や手を葵の腹や背中に当てていく。
「うん。とりあえず、内臓は大丈夫そうだ。
熱は、39.8度か。無理したせいと、こんな体調の時にあいつからの暴力だ。上がらない方がおかしいか。
とりあえず、もう一度点滴を打って様子をみよう。」
「分かった。今日、目覚ますか?」
「それはなんとも言えないな。また後で顔出すけど、お前も少しは寝ろよ。」
「ああ。」
秋吉が部屋から出ていくと、葵が寝ているベッドに腰を下ろす。
「もっと早く、助けられなくてごめん。」
葵の頬に手を添えると熱のせいでとても熱かった。