俺がお前の生きる理由。(仮題)
それだけ伝えると、ケータイを置き、葵の額に掌をのせる。
葵がその行動にビクッと震えたことが、今まで酷い目に遭ってきたことを物語る。
「・・・熱、まだあるけどだいぶ下がったみたいだな。」
優しい声音でそう言うと、葵の頭をなでる。
「あおい、俺が怖いか?」
『・・・ぇ、あの、、、』
困った表情を見せる葵にふっと笑う。
「いいよ。今はまだ。
でも、少しずつでいいから、
俺を信じろ。」
『・・・』
そう言うと扉がノックされ、秋吉が入ってくる。