チョコレート*ラブ
◆ビター
と言っていたのに……もう、放課後です。
「沙菜ちゃんっ!」
目に涙を溜めて沙菜ちゃんに抱きつく。
「言うなら今しかないよ!鈴子っ」
「……で、でも」
私が誘えなかった理由、それは菅原君の機嫌が悪いから。
「き、機嫌が悪いから…話しかけちゃ悪いよっ」
「……馬鹿っ!機嫌良くても悪くても言わなきゃ、ね?」
「さ、沙菜ちゃんっ」
「大丈夫だから、ほら!もうすぐで帰りのHR始まるよ?」
沙菜ちゃんは、よしよしと私の頭を撫でてくれた。
「が、頑張るね!」
「よーし!いってこい~」
トンッと背中を押されて、私は菅原君が座っている席に向かう。