チョコレート*ラブ


私は、菅原君に言われた通りに鞄を机の上に置き直した。

机の上には、もちろんチョコの入った手提げも置いた。

「坂野、座って。泣き止んでからでいいからさ…何かあるなら話聞く」


……ますます迷惑かけてる。

「あ、大丈夫ですっ!大丈夫ですから」

私は素直に座ったが、また立ち上がった。
すると、菅原君に手首を掴まれた。


「坂野……逃げるとか無し。泣いた理由……教えてもらうまでここに居てもらうことになるよ?」


………手、手首…菅原君に手首をっ!


「わ、分かりました!あ、あの手……そのっ」

「ああ、離しません。坂野、離したら逃げちゃうだろ?」




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