やっぱり好き。


入学式が終わって

新入生たちが自由行動をしているとき

みしらぬ女の子数名が寄ってきた。

やだ。

こわいよ。

私幼い頃に

いじめにあっていたため

周りに少人数でも女子の塊があると

気が引けてしまう。

「ねぇ。あんた名前は?」

あ、やっぱこわい。

ここは素直に名前を言うべきか

逃げるかどっちが正しいんだろう・・・・。

名前を言って目つけられても困るし・・・。

でも・・・。

私は助けを求めることを覚えた。

だから何かあれば求めればいい。

私には親友がいるんだから。

「中原柚ですけど・・・。」

これで・・・。良かったのかな?

女子たちは眉間にしわを寄せて

質問してきた

「ふーん。あんたさぁ、ユウトとどういう関係なわけ?」

ん?幼い時に経験した

あの嫌な思い出と同じことになりそうな予感が・・・・。

「え?いやぁ・・・。どうって言われても・・・。たまたまぶつかった人?です。」

あれ?あたし間違ったこと言ってないよね?

ホントにそうだよね?

「はぁ?そんな風には見えないんですけどぉ!?」

「え?あたしはホントのこと言ったつもり・・・・。」

え?だってそうだよね!?この人たち頭ダイジョウブ?

「おい。お前ら何やってんだよ。この時代にいじめとかふるくねーか?」

どこからともなく聞こえるどこかで聞いた声。

これは・・・。間違いなくユウトだ。

< 10 / 22 >

この作品をシェア

pagetop