やっぱり好き。
――キーンコーンカーンコーン――
やっとあのだるい作業が終わり
いまは下校途中だ。
やっと家に戻って休める!
と、思ったのも束の間。
「よぉゆず!偶然だな!俺も家こっちなんだよ!」
うそつき...ユウトが友達と話してる時
聞こえたんだから...
『よぉユウト!なぁ、お前んちってどこらへんだったっけ?今日行こうと思ってたんだけど』
『あ?おいマジかよ隼人。俺等何年親友やってんだよw俺は、ほらアイツいんだろ?星野。星野んちの近くだよ』
『あぁ思い出した!【沢野地区(サワノチク)】の方だろ?』
『お?おぅw勘弁しろよ...w』
沢野地区ってうちの家の地区から何キロも離れてんじゃん。
私のいる家の地区は【北知万地区(キタチマチク)】って言って
沢野地区から北知万地区は自分でわかるだけで約19キロも離れている。
それなのにコイツは...
いくら友達だからってこういうことされると...
ちょっと...ドキっとするし・・・
あたしだって女なんだし..少しぐらい期待しちゃうわよ...
しかもコイツ、ちょっとイケメンだし...
ていうかかなり!すごいイケメンだし...
今はこんなふうに強気でいるけど...
本当は心臓が出てこないか心配なくらいなんだから!
「おいなんだよそのアホヅラw間抜け顔だぞw」
「なっ、失礼な!今日あったばっかりでそれは失礼じゃない!?╬」
コイツほんと腹立つ!人が真剣に悩んでるのに・・・
でも...なんか憎めない...どうしてだろう...
「あ?今日じゃねーだろ初めて会ったのは。あっ...なんでもねぇ...」
ん?どういうことだろう。初対面は今日じゃないって・・・
まぁそんなのはただの冗談だろう
コイツのことだからそんなことはないはず。
まぁいつか答えは出てくるだろう。
この日は、結局ユウトと駄弁りながら家に送ってもらった...