生存者の運命


それから僕はカズの家に行かなくなった。

僕の両親も初めは心中を察して
何も言ってこなかったけど
新学期が始まっても、学校へ行かない僕に
腹を立てたみたいで

「あんたはいつまで過去にすがってんの!
和樹はもういないのよ!」

なんて言うもんだから、
僕はまた暴れて、家を出てった。


何でみんなそんな事言うの?
カズのことはもう過去のことなの?
だから忘れろって言うの?

そんなのおかしいよ!


みんなにとってカズはそんな程度だったの?



あぁ、そう。
それならカズは僕のものだね。
だって僕が一番カズを愛してる。


< 10 / 75 >

この作品をシェア

pagetop