生存者の運命
俺はこんな事を繰り返し
職を探した。
まともな方法でも
もちろん探したが
このご時勢、職を探してる奴は
たくさんいるからな。
ユウを養うためなら
どんな方法でもいい。
セックス以外なら。
そんなやり方が功を奏したのか、
この不況の中、
就職先を見つけることができた。
パソコンが得意な俺に
(セックスの相手は
パソコンで探すことが
多かったからな。)
ぴったりのIT関連の会社。
「じゃあがんばってね、イツキ。
…あ、もう一樹だったね。」
しかもうざったいオジサマではなく
紳士的な福原さんの紹介。
福原さんは唯一、
食事とかに出かけたことのある人だ。
「はい、頑張ります。」
しかも、ここの会社は
個人部屋もあって
人付き合いが面倒な俺には
最高の条件がそろっている。