生存者の運命
気がついたときには
叔父さんを殴ってた。
人を殴るなんて初めてで
カズは手、痛くなかったのかな?って
僕を守るためにクラスの子を
殴ってたカズのことを思い出していた。
「なんでだよ!
なんでカズのことを忘れようとすんだよ!
お前らにとってカズは
そんな程度のもんだったのかよ!」
たぶんだけど叔父さん達も
本心で言った訳じゃない。
事故のことをまだ受け入れられなくて
つい、言ってしまったんだと今なら思える。
それでもあのときの僕は赦せなかったんだ。