君が好き
7.君の好きな人
幸せすぎたあの日。
あの、流れ星を見に行った日。
帰り際に加藤は言ったのだ。
『受験勉強、頑張ってくださいね
息抜きしたいときは、いつでも付き合うので』
と。
その一言が背中をおしている。
加藤が頑張れと、言ったのだ。
そんなの、頑張らないわけにはいかない。
俺は、頑張らなくてはならないのだ。
息抜きに加藤が付き合ってくれるし。
と、思ってみれば、
なんだかすごい勢いで勉強に集中することが出来て。
全く加藤と連絡を取ることはなかったが、
思い出すだけで夏休みの後半を走りきることが出来たのだ。
さすが、加藤。
凄いエネルギーだ。
正直まだどこに進学するかは決まらないけど。
でも、とりあえず頑張ろうと思うようにはなった。
で。
ついに今日から学校なのだ。
初日にいきなりあるはずの生徒会活動。
…加藤に、会える。
それだけでさらにやる気がわいてきて。
逆にやる気がわきすぎて昨日は全く勉強が手につかなかった。
「あ!ゆーいちーーー!!」