君が好き















――――ドアが閉まります

駆け込み乗車は―――――







「加藤!」









駆け上がった階段、

そして、半ば落ちるように駆け降りた。





閉まりかけのドアの向こうに見えたのは
















「加藤!」















加藤の、


彼女の、愛しい人の






後姿、で。























走り去った電車に、

痛いほど思い知らされた。
















俺と加藤の距離って。



本当の距離って。








きっと、こういうことなんだ、と






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