君が好き




自分でも驚くことに
今でも好きだ。

凄く。


だけど、
気持ちの形は変わったと思う。


小さくなったとかじゃない。

だけど、直線的に好きだ、と思っていたのは、
今は、なんていうか…。


加藤のことを、第一に考えたいと思うようになっていて。



このままいつか。
俺には出来るんだろうか。


加藤以上に、好きな人。


それとも、
俺が加藤のこと好きって気持ちよりも
大きく俺のことを好きって思ってくれる人が現れるとか。


自分で考えて苦笑した。


無理だよ。
絶対、そんな奴いない。



まぁ、環境が変われば
きっと、俺も変わる。


少しずつ少しずつ、加藤への気持ちを消化できてるから。


この調子だ、きっと。





「ごちそうさま」

「え?もう食べたの?あ、もうこんな時間なんだ」


相変わらずマシンガントークを飛ばしていた姉に苦笑してから立ち上がる。



頑張れ、俺。








「ゆーいち」

「ん?」

「大丈夫よ、あんたなら。
絶対、大丈夫」







< 167 / 233 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop