君が好き



「あんなに助けてもらって、あんなに色々してもらったのに、私、最低で…」

なぁ、加藤。
多分、だけどさ。


「それからなんかもう、酷くて。
会長にデート誘われて嬉しくて、告白してもらったのだって、すごく、嬉しくて、夏休みにタカシに会ったら大丈夫かと思ったら、なんか、むしろタカシに会ってると思っちゃうんです、
あぁ、会長ならこう言うだろうな、とか、こうするだろうな、とか。
それで、会いたくなってしまったり。会長の些細な一言に浮かんだり、沈んだり
受験で悩んでるって、聞いて、なんか、私がその、なんていうか、告白振った癖にこう、曖昧な態度とってるからかもしれないって思って、ちゃんとしようって思ったのに、会えたら嬉しくて、楽しくて、しかもなんか千田ちゃんとすごいイチャイチャしてるし


それで、気づいたんです」


まくしたてるように話続けていた加藤が、そっと息を吸った。



「あぁ、私
会長が好きなんだって。」



なぁ、どうしよう。
加藤、俺さ、すげぇ。




「あの、でも!」




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