君が好き




この手を握っても
この髪を撫でてもいいんだ


「すっげぇ好き」

「ちょ、誤魔化さないで…」

「え?誤魔化せてる?」

「…バカ」



ほら、こんな瞬間も。



「ごめん、ごめんな、亜紀」


好きが溢れて。
苦しいぐらいなんだよ。



「…ずるいよ、本当」



多分、
これからケンカすることもあって。

そんなのは嫌だけど、泣かせることもあるかもしれない。

お互いの嫌なところも見えたりするのかな?





だけど、思うんだ。



俺は多分さ。



「ホームルーム終わるまで待っててな」

「え?打ち上げは?」

「亜紀も一緒に行こうよ」

「は?やだよ」

「いやいや、もう言ってあるから。
あ!俺がおごるから安心して」
「そういう問題じゃなくて!え、ちょっと!」




今、この瞬間の気持ち、
忘れないと思うんだ。





「自慢したいんだ、加藤が、加藤亜紀が俺の彼女だって。
ダメ?」






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