君が好き
そういえば今日、
流星群だ。
…見に、行こうかな……。
あぁ、でも。
周りを見てみればどこもかしこも明るい光。
こんな明るい街で、
見えるわけないよね。
そんなとき、頭に浮かんだのは
…会長なら知ってるかな、
なんて野暮な考え。
図々しい、よね。
星が見える場所を知りたい。
あわよくば、会いたい、なんて。
駅前のベンチに腰掛け
携帯を開く。
…ねぇ、あなたは今、何をしていますか。
表示する名前。
会長は、誰のこと考えてる?
ねぇ、会いたいの。
ポロッと零れ落ちた涙。
「え!?」
何故だか、その涙に反応した様子で
かかってしまった電話。