弱い男を育てるのが女の性
「和実くん、大丈夫?」


そんな彼の顔を私は心配そうに覗き込んだ。


「亜季さん!!」


和実くんはオドオドしながら目を逸らす。


走って火照って顔が赤いのか、
照れて顔が赤いのか、
彼は顔を真っ赤にして俯いた。


フフッ、可愛いじゃない。



「いいのよ、自分のペースで走れば。」


「えっ!?」


「今は基礎体力を作る時、
慣れて行けば走れるようになる。」


亜季はそう言ってニコッと微笑んだ。



「は、はい!!」


和実は亜季のその一言で
パァっと笑顔になった。





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