瑠哀 ~フランスにて~
「…それから――、ごめんなさい…、と―――。
お別れもしないで、勝手に消えてしまい、ごめんなさい、と…。
今までたくさんお世話になって、お礼の仕様がないほどお世話になって、
こんな私にずっと親切にしてくれて、たくさんの優しさをくれました。
いつも、私を見守ってくれて、こんなに迷惑をかけたのに、
一度だって――私を責めなかった二人に、本当にごめんなさい、と…。
別れも告げずに立ち去る私を、許して…欲しい、と―――。
きっと、怒って、私に呆れてしまうのでしょうけれど……」
最後の呟きを出して、瑠哀はきゅっと顔をしかめて、目をつむっていた。
マーグリスは瑠哀が差し出した封筒を受け取り、
「これは、私が責任を持って、お二人にお渡しします。
あなたも―――どうか、お元気で」
「は、い…。――ありがとうございます」
瑠哀は顔を上げていた。
自分を見上げているマーグリスにもう一度挨拶をし、静かに頭を下げて、本
当にそれが最後に、その寝室を後にした。
お別れもしないで、勝手に消えてしまい、ごめんなさい、と…。
今までたくさんお世話になって、お礼の仕様がないほどお世話になって、
こんな私にずっと親切にしてくれて、たくさんの優しさをくれました。
いつも、私を見守ってくれて、こんなに迷惑をかけたのに、
一度だって――私を責めなかった二人に、本当にごめんなさい、と…。
別れも告げずに立ち去る私を、許して…欲しい、と―――。
きっと、怒って、私に呆れてしまうのでしょうけれど……」
最後の呟きを出して、瑠哀はきゅっと顔をしかめて、目をつむっていた。
マーグリスは瑠哀が差し出した封筒を受け取り、
「これは、私が責任を持って、お二人にお渡しします。
あなたも―――どうか、お元気で」
「は、い…。――ありがとうございます」
瑠哀は顔を上げていた。
自分を見上げているマーグリスにもう一度挨拶をし、静かに頭を下げて、本
当にそれが最後に、その寝室を後にした。