瑠哀 ~フランスにて~
「言っていることは、何となく判る。それで?」
「ルイが“女の子”として行動している時は、ルイの周りに男の気配がない。
ルイがそうしているのかどうかは知らないけどね。
君もそんなルイに慣れている。僕はルイに興味がある。
女とかそういうことじゃなくて、「ルイ」という対象として興味がある」
「君の言うことは、時々、難しいから」
「そうだな――。
芸術家の魂を揺さぶられる、と言えば判るかな?
女として抱きたいとか、そう言った感情じゃない」
「ストレートだな」
「そうだよ。だが、君は違う。
君は女として、ルイに魅かれている」
「わからない」
「わからないか?
まあ、いい。君はルイを嫌ってはいない。
君はルイを“女の子”として扱ってきたから、
今夜ルイが“女”としての本質を見せた時、君は戸惑ってしまった。
そして、認識してしまった。
ルイは“女”だ、とね」
「…当惑――と言う言葉は、当たってる。
どうしていいか、判らないんだ。
今まで隠していたからかもしれないけど、ドレスから見える肩や首筋や背中が、
何だか…無防備な感じがして、目が離せない」
「ドレスなんて見なれてるだろう?
今までに何度となくパーティーに出席してるんだから」
「そうなんだが……。
あんなふうに何の疑いもなく触れられると、どうしていいか判らなくなる。
考えなしに行動してしまいそうになる――」
「抱き締めればいいのに」
「そんなことは、できないよっ」
「ルイが“女の子”として行動している時は、ルイの周りに男の気配がない。
ルイがそうしているのかどうかは知らないけどね。
君もそんなルイに慣れている。僕はルイに興味がある。
女とかそういうことじゃなくて、「ルイ」という対象として興味がある」
「君の言うことは、時々、難しいから」
「そうだな――。
芸術家の魂を揺さぶられる、と言えば判るかな?
女として抱きたいとか、そう言った感情じゃない」
「ストレートだな」
「そうだよ。だが、君は違う。
君は女として、ルイに魅かれている」
「わからない」
「わからないか?
まあ、いい。君はルイを嫌ってはいない。
君はルイを“女の子”として扱ってきたから、
今夜ルイが“女”としての本質を見せた時、君は戸惑ってしまった。
そして、認識してしまった。
ルイは“女”だ、とね」
「…当惑――と言う言葉は、当たってる。
どうしていいか、判らないんだ。
今まで隠していたからかもしれないけど、ドレスから見える肩や首筋や背中が、
何だか…無防備な感じがして、目が離せない」
「ドレスなんて見なれてるだろう?
今までに何度となくパーティーに出席してるんだから」
「そうなんだが……。
あんなふうに何の疑いもなく触れられると、どうしていいか判らなくなる。
考えなしに行動してしまいそうになる――」
「抱き締めればいいのに」
「そんなことは、できないよっ」