年下男子にご注意を。


「今日も、朝から大変そうだったな。お前」



「うん。まぁ、いつものことだから」






わたしと一之瀬くんは、移動教室の時以外は、こうやって授業中に小声でよく話してる…


というか、一方的に一之瀬くんから話しかけてくるだけなんだけど。





先生に気付かれるかな~…とか思ったけど、案外気付かないもんだ。


今まで一度も注意されたことない。





ていうか、見られてたんださっきのやつ…




「椎名もだけど、上城の方が厄介みたいだな」



「うーん…どっちもだよ」



「ってか、知ってたか?お前とその後輩についたあだ名」




あだ名?


いつの間に…ていうか、誰がつけたんだろう。






「女王の散歩」



「……女王って、もしかしなくてもわたしのことだよね」


「そうだけど?」





なぜに、女王なんだよ……






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