年下男子にご注意を。
一之瀬くん曰く、わたしはあまり他の人と必要以外まったく喋らないので、ついたあだ名が”無口の女王”
そして、その”無口の女王”のわたしの後ろをついてくる上城くんの姿は、しっぽふりふりな犬のよう(笑)…
ってことで、”女王の散歩”らしい。
キーンコーンカーンコーン
一之瀬くんの説明が終わるのと同時にチャイムがなった。
「……上城くんが犬…」
ふっ
確かに、後輩というより犬って感じかな。
可愛いし目は大きいし、案外あってるかも。
「………だな…」
「え?」
「そんな顔して、お前は笑うんだな」
一之瀬くん…?
そう言った彼は悲しいような、嬉しいような…そんな笑顔をわたしに向けた後、そそくさに教室を出て行った。