年下男子にご注意を。
なんて奴だ、わたしの友達は……
こんな気まずい空気の中においていくなんて……
薄情者め!
「行ったみたいだな…」
「はい。やっといなくなってくれましたね…」
「へ?」
さっきまで不機嫌オーラ全開だったふたりは、お互いに顔を見合わせそう呟いた。
このふたり…
絶対、何か企んでる!
そう思った瞬間、わたしの手をふたりがそれぞれぎゅっと握る。
「えっ、な、なに?」
「「行くぞ(きますよ)!」」
わたしの手を掴んだまま、ふたりは満面の笑みを浮かべて息ぴったりに走り出した。
そして、わたしも引っ張られるよう一緒に走りだす。