年下男子にご注意を。

「好きだから、もっと日向に近づきたい…もっと、俺のことを意識してほしい。


そう思うのは、自然なことだろ?」



少し、切なそうに目を細めて微笑む一之瀬くんに胸が締め付けられた。



そんな一之瀬くんを見ていられなくて、下を向いてしまう。




まただ…



一之瀬くんがこんな表情をするたび、胸がきゅうっと苦しくなる…



わたしは、一之瀬くんのことをどう思ってるの?



自分の気持ちが分からないよ…




「…日向、目を逸らすな。逃げないで、ちゃんと俺を見ろよ…」


「…っあ」



ぐいっと、俯いた顔を上に向かされた。



そして、一之瀬くんと再び視線が交わされる…


その瞳には、いろんな感情がつまっているような気がして…





わたしは、目をそらせないでいた。





< 164 / 235 >

この作品をシェア

pagetop