年下男子にご注意を。
えーと…これはあ行だから…
一番上の棚か…
わたしの身長でギリギリ届くかな?
そう思い脚立を使わずに精一杯背伸びをしたけど、あとちょっとというところで手が届かない。
こういうのってほんとイライラする…
「あと…少しなのにっ」
トン…
入った!
って、え…?
グラッ…
本が入ったと同時に、体制を崩して後ろの本棚の角にぶつかりそうになる。
わたしは覚悟してぎゅっと目を瞑ったけど…
痛みはなく、代わりに力強い腕に支えられていた。
ゆっくりと目を開いてみれば、目の前には息を切らした上城くんの顔。
「か…上城く…」
「んの、馬鹿!!」
ビクッ
か、上城くん…怒ってる?