年下男子にご注意を。
「……瑛斗、くん…」
屋上の扉を開けたと同時に、ふいに聞こえてきた誰かの声。
それは、少し高めの
小さく、呟いているような声で…
…嫌な
予感がした。
心臓が、ドクンと大きく音を立てて、嫌な汗が流れる。
おぼつかない足取りで真夕先輩たちのいるところに向かうと…
「悪い…少しだけ、我慢して」
嫌な予感は見事に的中して…
一之瀬先輩が真夕先輩を抱きしめていた。
ちょうど、俺がいるところは真夕先輩たちからは死角になっていて、
俺には気づいていない…
だけど、俺からははっきりと見える。
一方的に、一之瀬先輩に抱きしめている真夕先輩の顔が…
みるみるうちに赤くなっていくのを。
ただ…
そこから見ていた。