年下男子にご注意を。
何で、名前で呼んでるんですか?
何で、抱きしめられているんですか?
何で…
顔が赤いんですか?
「……っくそ!!」
ガンッ…
力一杯握りしめた拳を壁に叩きつける。
「他の男の名前なんか呼んでんじゃねぇよ!!」
…長い廊下に、
俺の叫び声が虚しく響いた。
真夕先輩…
俺を見てよ。
俺の名前だけを呼んでよ…
あんな可愛い顔を、俺以外のやつに見せないで…
握りしめた拳が、小刻みに震える。
やがて、壁に叩きつけた手が力をなくしてズルズルと下におちた。
「……俺を、好きになってよ。真夕先輩」