年下男子にご注意を。
わたしに振り返って「だから真夕先輩にはあまり近付かないようにしますね」と切なそうに微笑んだ上城くん。
………ずるい。
そんな悲しい顔されながら言われたら…
嫌だなんてそんなわたしのわがまま…言えなく、なるじゃない。
諦めたわたしは、引き止めるのをやめて彼から顔を背けた。
「……じゃあ、お先に失礼しますね」
そして、パタンと無機質な音とともに上城くんはいなくなって。
絶望にも近い何かを彼は残し、静かな保健室にはわたしひとりだけになってしまった____。
「………上城くんの…ばかっ…」