年下男子にご注意を。
「そちらのお客様は?…」
と、もう一人の店員が、わたしの横にいる男に、ドスの効いた声で言った。
「っ…くそっ!!」
それに怖じ気づいたのか、それだけ言い残して、そそくさに出て行った。
ふう。これで一安心。
「あの、ありがとうございました」
二人の店員に、ぺこっと頭を下げてお礼を言った。
「やだなぁ。先輩…僕ですよ」
「え?」
この声って、どこかで聞いたことあるような…
「もしかして、上城くん!?」
「ピンポン。正解です」
そう言って、眼鏡を外した。
…ほんとに上城くんだ。
眼鏡かけてるから、全然わかんなかった。
「じゃあ…そっちの店員さんは?」
「俺だよ。お前の隣の席の…」
「一之瀬くん!?」
一之瀬くんは、別に何もしてないけど、従業員の制服だからかな?
すごく大人っぽく見えた。