年下男子にご注意を。
「本当に少しだけでいいので、真夕先輩ゆずってもらえませんか?」
「くどい。何度言ってもだめなもんはだめだ」
ど、どうしよう…
今、二人からすっごい黒いオーラが出てる気がする…
一之瀬くん、上城くん
二人とも本当にごめんなさい!!
わたしが必死に心の中で謝罪をしていると、予鈴が鳴って、徐々に二人のピリピリした空気が消えていった。
「…今は諦めるしかないですね。だけど、真夕先輩…」
そして、わたしの方を軽く見て…
「次は、絶対に逃がしませんから」
と、強気な笑みを向けて、そのまま去っていった。
その言葉にドキッとしたけど、とりあえず、わたしと一之瀬くんは急いで教室に戻った。