年下男子にご注意を。

「か、かみじょ…くん?」



その出来事にわたしはびっくりして、壁にもたれかかりながら、ズルズルと崩れ落ちた。



上城くんの顔が直視できなくて、今、彼がどんな表情をしてるのか分からない。





「あなたに、近づく男すべてに…俺はムカついているんですよ」




わたしに目線を合わせて、切なそうにそう言った上城くん…





ムカついている?



わたしに近づく、男の子に…?





「先輩、また意味分からないって顔してますよ?」



「え…」




まるで、壊れ物を扱うように、優しくわたしの頬に手を添える…




なのに…




上城くんの表情は、なんだか悲しげで…











矛盾している。






< 90 / 235 >

この作品をシェア

pagetop