卒業記念日
卒業記念日
その日、私の足は卒業した高校へと向かっていた。


「久しぶりだけど、変わってないな~」


思わずそんな声が口から出る。
私は通いなれた道をゆっくりと、でもどこか異邦人のような気持ちで歩いていた。 
 
周囲を歩いてるのはちょっと前まで私が着ていた制服の男女。 
 
その時、私の耳には忘れられない声が飛び込んできていた。 
 
 
「柳じゃないか。どうしたんだ?」 
 
「松田先生……」
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