卒業記念日
そう思っている私のそばに、先生はゆっくりと近づいてくる。


「柳、美人になったな。堀尾とうまくいってるのか?」


その言葉に、私はギュッと唇を噛んでいる。



「どうした? あいつと喧嘩でもしたのか? お前たちは仲がいいからな」


「そんなこと、ないです……」



囁くような声でも、先生の耳には届いていたみたい。不思議そうな顔で私を見つめている。



「お前たちはベストカップルだったじゃないか。正直、悔しいって思う時もあったかな」

「え?」
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