再会は恋へのカウントダウン~カメラの前で~【TABOO】
「綺麗ー。この時期に来て本当に良かった」

満開の桜の樹木には雪名星と書かれた文字が刻まれている。中一の紗弥が刻んだもの。
それから桜の木の伝説は恋の成就から呪いへと変化した。


「この桜の木には恋が成就するっていう伝説があったの知ってる?俺、やったんだよな」
「え?」
「……また、戻って来てよ。紗弥」
「雪名?」
「俺、紗弥が好き。中学時代からずっと」
「星……。私も。多分、中学から気持ちは変わらずいたと思う」
「……キスしていい?紗弥」
「うん」


恋が成就するという桜の木の下で
デジカメのフラッシュが光る中
二人は甘いキスをした。
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