闇と光 弌【完】
「愛莉…命は助かったって」
俺の言葉に、椎は安堵のため息をついた。
「けど…いつ目、覚ますかわからねぇって…」
「えっ…?」
「一ヶ月後かもしれねぇし、一年後かもしれねぇ。
もしかしたら、このまま覚まさねぇかも…」
「…」
椎は、なにも言わなかった。
と、言うより言えなかったのかもしれない。
愛莉…お前が目覚ましたら言いたい事がある。
だから、早く目覚ませよ。
俺、待ってるから…
信じてるから。
お前が目覚めるの。