闇と光 弌【完】
私は、そこまで言って気付いた。
「ふっ(笑)だろ?それと一緒だよ。
俺だって、目の前で愛莉が死ぬなんていやだよ。」
「でも、私だって目の前で翔にぃが死んだ時は、いやだった!」
「ごめんな?でも、後悔はしてねぇ。
だから、俺は今こうしてここにいる。
けどな愛莉。
お前は、まだここにいちゃいけない。
早く現実の世界へ戻れ」
「どうやって?どうすれば戻れるの?」
「今、一番会いたい人を思い浮かべろ。
そして、真っ直ぐ走れ。
絶対、後ろを振り返るんじゃねぇぞ。
行け、愛莉。」
翔にぃの、その言葉と同時に私は、走り出した。
赤城の顔を思い浮かべながら…