闇と光 弌【完】
「愛莉、俺さ夢見たんだよ」
夢?
「なんにもねぇところで、一人だけ立ち尽くして俺を見てる奴がいてさ。
すぐに愛莉だってわかった」
私と同じだ。
私も流星の夢をみた。
そして、流星は続けた。
「おかしいだろ?夢にまで出て来んだよ。
俺、お前にベタ惚れらしいぜ。
んで、近付いたらお前泣いてた。
夢ん中だけど、お前スッゲー泣いてて。
それで俺に泣きながら助けてって叫んだ。
夢だけど、鮮明に残ってて…もしかしたら今でも、現実でも、助けを求めてるんじゃないかって。
泣いてるんじゃないかって思った。
愛莉、お前は一人じゃねぇ。
俺や鬼龍の奴等みんながいる。
一人で抱え込むな。
最初に言ったよな?
"辛いんだったら叫べ"
って。
辛かったから、俺の夢に出て来たんだろ?
助けて欲しいから言ったんだろ?
違うか?」
流星は私に問い掛けた。