闇と光 弌【完】
「愛莉は、返してもらう」
そう言って私の腕を引き抱き締めた。
「りゅ、せ?」
「…愛莉、俺お前がいないと無理。
ダセェけど、俺お前にベタ惚れだからさ」
嬉しかった。
凄く…。
泣きそうなぐらい。
「どうなっても知らないよ?愛莉」
ビクッ
「いいの?守りたいよね」
そう、だ。
私が、ここで流星を抱き締め返したら、鬼龍のみんなや流星にまで危害が加わる。
私は、離れようとした。
けど、流星は抱き締める強さを強くして
「離さねぇ。もう絶対にお前を離さねぇ」
甘く掠れる声でそう言った。
「俺が、愛莉も鬼龍も守ってみせる。
No.1ナメんなよ?No.8なんかに負けるような雍な奴は鬼龍にはいねぇ。
No.1の座が欲しけりゃ奪ってみろよ」
最後に『まぁ、無理だろうけど』
そう言って鼻で笑った。