性格ブス女と鈍感男(仮)
ガラガラ
「あー!梓帰って来た!」
「ねぇねぇ、今回はどうだったの!?」
教室に入るなりクラスメイトがわらわらとあたしの周りに集まってくる。
「どうって…あ!お友達が増えたんだよ!!
えへへっ!」
ニコッと笑うあたしにみんなは一斉に笑い出した。
「え…え??
な、何でみんな笑ってるの??」
「何でって…なぁ朝比奈、そいつには何て言われた?」
「ん?…えーと、なんかね、あたしのことが好きなんだって!
だからお友達になったんだよ?」
すると教室にはさらにドッと笑いが起きて、あたし1人がキョトン。
「ち、ちょっと、みんな!
何で笑うの??
あたし変なこと言ったかな??」
「変っていうか、梓本当天然ー!!
完璧それ告白でしょ!!」
「あー告ったやつマジ不憫〜」
「朝比奈今日も絶好調だな!!」
そんな風にクラスメイトからツッコミの嵐を浴びるこの一連の流れはもう定番化していて。
笑いに包まれる教室の中、心の中でそっとつぶやく。
……はぁ、本当どいつもこいつも馬鹿ばっか。