LOVESICK



「ほい、これ桃(モモ)さんから」


鈴兄はそう言って見覚えのあるお弁当箱を机の上に出した


桃さんとは私のお母さんのこと



「あれ?これ私のお弁当箱?」

「朝、お前が忘れて行ったから届けてほしいって連絡きてさ」

「あ、私忘れてたんだ…っ」

「しっかりしろよー」



私の頭をぺしっと叩いてお弁当を渡した



「痛たた…でもわざわざありがとうねっ」



お礼を言って保健室を出ようとしたら、鈴兄に腕を掴まれた






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