逝く際に…【短編集】
ふと後ろから
殺気を伴う視線を感じた…
明らかに
私のケータイ画面を
じっ…と見ている…

思い切ってそっと…
自然に見えるように…

チラッ……


あれ?


勘違いだったのか…

後ろには
いると思っていた
桂花の姿はなくて

…疲れたんだな

さっさとブログを閉じて
再び新聞作業に戻った

その時はまだ…
桂花の薄笑いに気付けなくて

こんな退屈だけど
何の変哲もない時間が
永遠だと思ってた…
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