極上御曹司のイジワルな溺愛

「俺にはこいつを管理する責任があるんだよ。すぐアメリカに帰る兄貴に、とやかく言われる筋合いないんだけど」

もめているところ悪いんですけど。管理する責任だとか、蒼甫先輩って私の保護者なんですか?。

どうせ同じ責任という言葉を使うなら、『俺にはこいつを守る責任があるんだ』くらい言ってほしい。

……って。まあそれは、ワタシ的勝手な願望。

私の気持ちは蒼甫先輩へと向かいつつあるが、あっちは私のことなんてただの後輩としか思っていないはず。

ん? いや、待って──

昨日の出来事を思い出す。

確か蒼甫先輩は昨日私にキスしたとき、『小うるさい口を塞いだだけ』とか何とか勝手なことを言っていたけれど、その割には甘く深い口づけだったような……。

いくら気心知れた後輩だからって、小うるさいって理由だけでキスなんてするものだろうか。



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