天堂と十六夜
「十六夜~……まだ帰ってねぇのか」
百鬼夜行から帰った天堂は昼から出掛けた十六夜がまだ帰って来ていないことを不思議に思った
「…」
何時間か待ったが帰って来ない。先に寝ようと床についたが全然寝られなかった
「早く帰って来い…」
結局、うたた寝が朝まで続いてしまった。起き上がろうとしたとき騒がしくなった。十六夜が帰って来たのかと思い、慌てて庭に行くと傷だらけの烏丸だった
「おいっ、どうした!?」
天堂に話しかけられ何とか顔を上げた烏丸はその場が凍りつく一言を……
「い、十六夜、様がっ――」
―――――――――――――――
――――――――――――
―――――――――
「十六夜ー!」
「十六夜様ー!」
烏丸の言葉を聞いた天堂は場所を聞き出すとすぐにあの崖まで急いだ。何事か分からなかった百鬼たちも急いで天堂の後を追った