天堂と十六夜



夫婦になったのだから離れるはずが無いが何が起こるか分からないのが百鬼夜行。いつ仲間を失うかもしれないし…最悪の場合、それは自分かもしれないのだ



そのことを言っているのだと分かった十六夜は優しく微笑んで真剣に見つめてくる天堂の両手を握って口を開いた




「もちろんです、あなたに嫁いだ時から覚悟は決まってます。総大将としてだけでは無く、全てを全うするまで…あなたの傍に居ます。」



それを聞いた天堂は安心したように笑ってそっと十六夜を抱き締めた。十六夜も広い背中に腕を回して、天堂の腕に顔を埋めて目を閉じる




何が起こるか分からない…だが今はこの腕の中に居れば怖いものなど無い、と安心出来た




「十六夜、愛してる…」


「…私も愛してます」




頬に手を添えて顔を近づけると目を閉じる十六夜



祝言で誓ったのに、誓いの口づけといわんばかりにもう一度唇を落とした





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