天堂と十六夜




十六夜は捕まっているが意識はあり、夢の中で闘い続ける。地獄を維持するための妖力を吸収されながら…許せない



十六夜は赤い突起物の下にある透明な結晶の中に囚われていた。目を瞑り座って少し俯いている



考えてみるに、この妖怪が地獄と突起物の番をしている。赤い突起物を壊せばこの妖怪も死んで次から次へと妖怪が現れず十六夜も解放されるはず。そう考えた天堂は早速仕掛ける



だが巨体なくせに羽根が大きく、飛べるようだ。天堂は身体に飛び乗って一太刀浴びせるがあまり効かない



口を大きく開けて威嚇するように牙を見せて向かって来る。かわすと崖に顔を突っ込み、崖を見てみると紫の液体がどろどろと流れていて岩が溶けている



「ちっ、毒か」




すぐさま体勢を整えて空中で斬撃を放つと目に直撃し、目から血を流して身体の動きが衰えた


何重にもなった蛇の身体の輪をくぐり突起物へと向かうが尻尾で叩きつけるように攻撃してくる。強い衝撃を受けた天堂は地面に叩きつけられた



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