天堂と十六夜
「無駄にして、悪ぃな…」
好機、といわんばかりに真正面から向かって来る。駄目だと目を瞑った時、背中からぱぁ、と眩しい光が放たれる
その光が苦しいのか突っ込んで来るのを止めてもがきながら崖に身体をぶつけながら走っている
振り向くと十六夜の結晶から光が放たれていてその光に目を細めると手に温かいものが…
「十六夜…」
刀を握っている天堂の手に十六夜は手を添えている。実物ではなく幻影だが名を呼ぶと十六夜は微笑んで頷いた
…その微笑みはとても美しく、勇気づけられた
十六夜が後ろから抱き締めてくれるようにして天堂が構えている刀に両手を添える
目を合わせて微笑むと刀が今までに無いくらいに光った。まず斬撃を身体の前で留めておいて、その斬撃にさらに斬撃を加えて十字架をつくり、一気に放つ
その十字架は勢いよく突起物目掛けて飛んでいき命中した