天堂と十六夜



そのまま去っていく十六夜を無心で見送る三人。天堂と十夜は互いに抱き合って縁側に倒れた



「十六夜…」


「十六夜様、いつもならおはよう、とか笑顔で言ってくれるのに今日は『んだよ、何か用かよ』!?有り得ねぇ!」



大広間に背を向けて縁側にどよーん、と項垂れている二人。百鬼たちはあまり関心がないのか不思議そうに見ていたが神楽は違った



総大将だけでも大変なのに十夜まで…神楽は頭が痛くなった。確かめようと夫婦の部屋に行き障子を開けるが十六夜は居なかった



「どこに行かれたのか…」







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