天堂と十六夜
夜、天堂が百鬼夜行から帰ってくると十六夜は座って寝ている桜李の頭を撫でていた
「まだ起きてたのか?」
自室へ入ってきて隣に座った天堂に十六夜は笑った
「うん、寝顔が可愛くて…」
小さな口が半開きになり寝息が聞こえてお腹がゆっくり上下に動いている
その寝顔を見た天堂も笑って十六夜の肩を抱いて桜李の腹をとんとんと叩いた
「確かにな…十六夜も可愛いぞ?」
顔を覗きこんできた天堂に十六夜は頬を染めながら笑って天堂に口づけた。そんな十六夜が予想外で嬉しかった天堂は十六夜をぎゅっと抱き締めた
「ん~…ふっ…」
夜泣きが始まると分かった十六夜は天堂から離れて桜李を抱っこしてあやしていた
……天堂はがっかりして頭を掻いていた
次の日の昼、十六夜は異界に買い物に来ていた
買い物を終えてすぐには帰らず町を歩いていた
やはり羨望の的な十六夜だが気にしなかった