天堂と十六夜
百鬼夜行から帰って来た天堂はさっそく十六夜を連れて異界へと向かった
仲良く手を繋ぎ店を見て回っている二人に異界は騒然となっていた
おい、百鬼夜行の総大将じゃねえか!
本当だっ、十六夜様を連れてる!
初めて見たけどお似合いだ!
そんな羨望の視線を浴びながら二人が向かったのは櫛、簪、箸などが売ってある店
綺麗に塗装されたり細工されている物がたくさんあって買わなくても目の保養になる
ふと顔をあげると天堂が隣に居なかったが気にせず物色していた
「十六夜」
呼ばれて振り向くと朱色で硝子が細工された櫛を持っていて十六夜に近づくとその綺麗な髪を梳いた
「これは…?」