天堂と十六夜





おはようっ

おはようございま~す!



百鬼夜行から帰ってきて疲れている百鬼たちのために昼餉の準備をしている十六夜だが体調はここ数日優れていなかった


どうして最近眠気ばかり、食欲も無い、身体が怠い…


気分が悪くて棚に手をついたとき、ふと思った


…月のものがきていない


この二月きていない。食欲がある、無いの差が激しいこと、眠気があってたまらないことと関係があるのか…



ずっと考えていると急にふらっとして倒れてしまった




十六夜様!?

十六夜様っ、しっかりしろよ!

大変だっ雁蔵を呼べっ

総大将を呼んでこい!



雁蔵とは百鬼夜行に所属しているが本家に住んでいない。医術に長けているお爺さん薬師だ


百鬼がまだ自室に居る天堂を呼びに行ってすぐ天堂は大広間に走ってやって来た


「十六夜っ、しっかりしろ!」


天堂は十六夜をゆっくり抱き上げて自室の布団に寝かせて目を開けない十六夜の頭を撫でて雁蔵を待った


「雁蔵、まだか…」



「総大将、十六夜様は!?」



腰を曲げて年老いた白髪、白い髭の雁蔵もしばらくして到着し十六夜を診察し始めた



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